ちょこっとエコ

ある次元ある時間の話

休みの日の朝。暑い。

女は、寝苦しさから、ベッドから起きる。

冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターをラッパ飲み。


「暑い!今日から、エアコンでもつけるか・・・」

洗面所で顔を洗い。リビングでテレビをつける。

テレビ

講師
「暑くなりましたが、すぐにエアコンをつけるのは、止めた方がいいですね。」

司会者
「どうしてですか?」

講師
「エアコンを長い間、放置していた場合、エアコンの内部にホコリが溜まり、それに細菌が繁殖している場合がありますので、必ず、適切な掃除をする必要があります。

また、エアコンと蛍光灯の位置によって、蛍光灯の傘の部分に溜まったホコリが、エアコンの風によって吹き飛ばされる事があります。
加えてエアコンをつけている時は、部屋を閉め切っているので、その他の部屋中のホコリが上下に回転している可能性があります。」

司会者
「では、エアコンを使う前には、どうしたらいいでしょうか?」

講師
「部屋の徹底的な掃除です!」

司会者
「では、先生にエアコンをつける前の掃除の仕方を説明してもらいましょう。」

彼女は部屋にあるエアコンを見上げる。

女「いつ掃除したのか思い出せない・・・」

第2話

ある次元ある時間の話

司会者
「では、エアコンを使う前には、どうしたらいいでしょうか?」

講師
「部屋の徹底的な掃除です!」

司会者
「では、先生にエアコンをつける前の掃除の仕方を説明してもらいましょう。」

彼女は部屋にあるエアコンを見上げる。


「いつ掃除したのか思い出せない・・・」

彼女は、エアコンの下に椅子を持って来る。

椅子に乗り、エアコンの前面を少し開いて、恐る恐る覗く。

のけぞる。


「見てはならない物を見てしまった・・・」

第3話

ある次元ある時間の話

彼女は、エアコンの下に椅子を持って来る。

椅子に乗り、エアコンの前面を少し開いて、恐る恐る覗く。

のけぞる。


「見てはならない物を見てしまった・・・」

彼女は、椅子から降りる。

ジャージに着替える。

バケツに水を入れ、中性洗剤を中に入れる。

雑巾を入れる。

口にマスクをつける。

ゴーグルをつける。

ジャージの上から透明の雨合羽を着る。

鏡を見て、

「私は、一人アウトブレイクか!」
「思いのほか、暑い!蒸れる!どうせ自分の部屋で誰もいないんだから、ジャージは脱ごう!」

雨合羽を脱ぎ、ジャージを脱ぐ。
雨合羽を再びつける。

鏡をまた、ちらりと見る。

鏡には、透明の雨合羽から、当然、パンティとブラジャーが透けてうつっている。


「こんな姿は、親にも見せられない・・・」

気を取り直して、ゴム手袋をつける。

エアコンの掃除を始める。

蛍光灯の掃除を始める。

汗だくになり、部屋の隅々まで、掃除を始める。

部屋の掃除がやっと終わる。

気がつくと、夕方になっている。


「暑い!まるでサウナだ!とりあえず、シャワーを浴びよう!」

全てを脱ぎ去り、シャワーを浴びる。

風呂場から出てきて、冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターをラッパ飲みする。


「これで、やっとエアコンが使える!」

彼女は、部屋にある窓を全て閉めて回る。

最後の窓を閉めようとする時、外から夜の涼しげな風が流れてくる。


「ああ、涼しい!もう夜か・・」

部屋のエアコンをしばらく凝視する。


「まあ、エアコンは明日からでいいか・・・」

彼女は、窓を閉めるのを止めて、網戸を引いた。

何か気持ちが、ちょこっと、ほんわかしていた。

風鈴が「リーン、リーン」と何処かで鳴っていた。

END